アナログレコードの面白さ
アナログレコードの面白いところは盤の数だけ音が違うというところです。
もちろん盤の状態によって音は違いますが、ビートルズでいうと本国イギリスでプレスされたレコードと日本でプレスされたレコードっていうのはやっぱり音が違います。
それはマスタリングの違いであったり、制作するスタッフの違いだったり、使っているマスターテープの違いだったりするのです。
レコードの見分け方
盤を見分けるのに役立つのがマトリクスとスタンパーコードです。
ぼくもまだ勉強中ですが、マトリクスはレコードの製造過程で付与される番号。
そしてスタンパーコードはどのスタンパーを使ったかという番号です。
The Beatles Mono LP Boxの付録本からわかること その1: よたよたBlog
レコードは各国によって音に違いがあるみたい。ビートルズならUK盤がいいと言われるが、アーティストによって違いがあって、レコードのマスタリングやカッティングの方法とも絡んで日本盤がいい音のことも多いらしい。これは安い日本盤を中心に買っている僕には嬉しい情報だ。
— つぶあん@つぶログ書店福山 (@ttsubuan) May 1, 2018
マトリクスナンバー

▲これがマトリクスナンバー。
レコードを制作するときに最初にマスターテープからカッティングするときにつける固有の番号がマトリクスナンバーです。
ということは新しく盤のもとを作り直すときには新しいマトリクスナンバーがつくというわけです。このとき担当したエンジニアの名前のアルファベットがつくことがあります。(例:LH、RLなど)
日本盤輸入メタルマザーといって、本国から原盤を輸入してプレスされたレコードがあるので中央の送り溝の部分を見ると面白い発見ができるかもしれません。
レコードの送り溝にあるSterlingってなに? | つぶログ書店
輸入メタルマザー盤を使用したストーンズのベスト盤「メイドインシェイド」がいい音でした! | つぶログ書店
スタンパーコード

▲これがスタンパーコード。
スタンパーコードはレコードの製造過程で最終的にプレスするスタンパーのどの順番のものをつかったかという記録です。
スタンパーコードは会社ごとに違いがあり、たとえばEMIは
デッドワックスの3時方向(つまりセンター・レーベルの右側)に各レコード会社独自のコードを使って何枚目のスタンパーかを刻印してある。例えばビートルズならEMIコードでG⇒1, R⇒2, A⇒3, M⇒4, O⇒5, P⇒6, H⇒7, L⇒8, T⇒9, D⇒0、ストーンズならDeccaコードでB⇒1, U⇒2, C⇒3, K⇒4, I⇒5, N⇒6, G⇒7, H⇒8, A⇒9, M⇒0 という風に。つまり簡単に言えばビートルズなら 1Gが、ストーンズなら 1Bが理論上は最も鮮度の高い音がするということになる。
引用:「The Beatles」のブログ記事一覧-shiotch7 の 明日なき暴走
たとえばぼくの持っている盤は「GAR」と刻まれているので「132」番目のスタンパーを使っているということがわかります。
「with the Beatles」のUK MONOはマトリクス7が良いのでは: よたよたBlog
まとめ
今回書いたようなことにまでこだわってレコードを見ていく、聴いていくのは相当マニアックなんですが、知っておくとよりコレクションを楽しめます。
デジタルでは音が変わらない部分でも物理的にビニールにプレスしているレコードは音に違いが出てくるから面白いと思っています。