為末大さんの『諦める力』を取り上げます。ポジティブなことが重要視される現代社会。「諦める」ことの大切さを教えてくれる本です。
為末大さんの本を読んでみた
広島県出身のアスリート、為末大さん。
競技生活のスタートは、地元広島県にある陸上クラブだった。
アスリートとして積極的に発言されています。
新国立競技場建築への反対論も記憶に新しいところです。
そんな為末大さんの著作『諦める力』をKindleで読みました。この本を読んだのはイケダハヤトさんが書評で取り上げられていたからです。なるほど!たしかにこれは名著ですね。
ポジティブなことが重要視される現代社会で、この本のタイトルのような考えを表明している人は少ないのではないでしょうか。
諦める力の名言
今の僕にとって、何かを「やめる」ことは「選ぶ」こと、「決める」ことに近い。
多くの人は、手段を諦めることが諦めだと思っている。だが、目的さえ諦めなければ、手段は変えてもいいのではないだろうか。
現役生活を引退してどのような業種に進もうかと考えたときも、僕は「自分が勝てる場所」をかなり意識した。
僕の今の目標は「勝つこと」以前に「生き延びる」ことである。
世の中には、自分の努力次第で手の届く範囲がある。その一方で、どんなに努力しても及ばない、手の届かない範囲がある。努力することで進める方向というのは、自分の能力に見合った方向なのだ。
人間には変えられないことのほうが多い。だからこそ、変えられないままでも戦えるフィールドを探すことが重要なのだ。
「好きなことだからやめない」 「今まで続けてきたからやめない」 違いは、自分の中での割り切りを意識しているかどうかである。
日本人は「せっかくここまでやったんだから」という考え方に縛られる傾向が強い。過去の蓄積を大事にするというと聞こえはいいが、実態は過去を引きずっているにすぎないと思う。
人間が何かを選択するときに悩むのは、何を選んでいいかわからないからではない。自分にとってより大切なことが何なのか、判断がつかないから悩むのだ。
何を「普通」ととらえるかで人生は相当に変わる。
努力には、「どれだけ」がんばるか以外に、「何を」がんばるか、「どう」がんばるか、という方向性があるということだ。
自分のことを正確に認識し、その自分が通用する世界をきちんと探す。僕はこれが勝負の世界への入り口だと思っている。
僕たちは生きていかなければならない。生きていくためのサイズを小さくしておけば、やらなければならないことが減っていく。何かをやめることも、何かを変えることも容易になっていくのだ。
まとめ
努力することは大切なことです。しかし、この本の為末さんのようなことをいってくれる人も必要ではないでしょうか。
現状に息苦しさを感じている人にはぜひ読んでもらいたい名著だと思います。
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