洋楽のレコードの送り溝を見るとたまに、Sterlingという刻印がある場合があります。
これはマスタリングを担当したアメリカのスタジオの刻印です。
レコードの送り溝にあるSterlingってなに?
洋楽ロックのレコードを集めているとたまに中央の送り溝(レーベル面の一番外側)にSterlingという刻印がある場合があります。
これはレコードをカッティングしたマスタリングスタジオの刻印です。
- STERLING Sterling Sound
という刻印が溝の部分ですね。

Sterlingの刻印
Sterling Soundがレコードのマスタリングを行なったという証です。
Sterling Sound Label | Releases | Discogs
レジェンドに支持されるマスタリングスタジオ
Sterling Soundスタジオはニューヨークで1968年に設立された独立系のマスタリングスタジオです。
このスタジオには名だたる名エンジニアがたくさん在籍し、顧客もローリングストーンズ、ブルーススプリングスティーン、レッド・ツェッペリン、ボブ・ディランなど錚々たる面々を抱えています。
ぼくが持っているなかではストーンズの「Black and Blue」、「Love You Live」はアメリカ盤と同じ原盤(メタルマザー )を使っているので、「Sterling」の刻印が入っています。

ストーンズの「Black and Blue」などの作品はSterlingがマスタリングを担当しています。
一般に日本盤はイギリス盤、アメリカ盤に比べて値段が安いのですが、有名エンジニアがカッティングした原盤を使ってる場合があり、なかなか侮れません。
Sterlingサウンドのエンジニア
Sterlingの有名なエンジニアといえば、
- Bob Ludwig、刻印は Sterling RL
- Lee Hulko:刻印はSterling LH
持っているレコードにこの刻印があったら、そのレコードは高音質だと考えていいと思います。

エンジニアの最後にLee Hulko(mastling)とある

これらのストーンズのレコードは中古価格も安く、盤質のいいものを見つけやすいのでおすすめです。
まとめ
日本盤レコードは通常、海外からマスターテープのコピーを取り寄せしてレコードを作るのでSterlingの刻印は入っていません。
音質にこだわる場合や日本盤独自の製作をする時間がない場合は現地の原盤を使うので刻印入りとなります。
こういう細かな違いもレコードの楽しみですね。