書かずに文章がうまくなるトレーニング by 山口拓朗

鉄棒 書評

最近文章術の本をよく読んでいます。なかでもお気に入りは山口拓朗さんの著作。わかりやすくも具体的な内容で文章力向上に役に立っています。今回はそんな山口拓朗さんの『書かずに文章がうまくなるトレーニング』の感想を書きました。非常にたくさんのトレーニングが紹介されている本書。個人的に気になったトレーニングを紹介したいと思います。

「抽象→具体」の置き換えトレーニング

とにかく具体的に書く。これだけで文章力は向上します。

文章を書くときにはあいまいな言葉を使いがちです。例えば、・かなり・非常に・すごく・たっぷり・ときどき、などです。

こうした表現は抽象的な表現と言えます。抽象的な表現は人によって受け取り方が違います。そのため抽象から具体への書き換えが必要となってくるのです。

このトレーニングはビジネスシーンでも有効です。“人数があとすこし足りなかった”、“若い女性”などの表現を聞いても、報告された人は困ってしまいます。そこに具体がないからです。

この場合は10人足りませんでした、20歳代の仕事に意欲的な女性などと書き換えるとわかりやすくなります。

個人的にも“すごく”、“とても”などの表現を多用していたので、このトレーニングに取り組み、文章に具体を盛り込めるようにしていきたいです。

5W3Hトレーニング

5W3Hとは
・When いつ・いつまでに
・Where どこで・どこへ・どこから
・Who 誰が・誰に
・What 何を・何が
・Why なぜ・どうして

これに加えて

・How どのように
・How many どのくらい
・How much いくら を
盛り込んだ文章のことです。

5W3Hが欠けている文章は読みにくく、読み手にとって「わからない」と思わせる文章になっています。

5W3Hの何を文章に盛り込むかはその都度考える必要があります。ビジネス文書を書く際にはより重要になってきます。

読み手にとってわかりやすい文章を書くためにも意識したいことです。

かけ算トレーニング

これは文章を書くネタ集めに関するトレーニングです。

ぼくはブログに書くネタを探すときにすこし考えてしまうタイプで、このトレーニングの項目を読んだ時に「なるほど!」と思いました。

このトレーニングはかけ算をすることで文章のネタを生み出すものです。

例えば、ブログをネタにするとブログ×文章、ブログ×オリンピック、ブログ×読書などです。

自分の周りのキーワードをかけ算することでネタが無尽蔵に湧いてくるというわけです。

このトレーニングを知るまではネタに困るときもありましたが、トレーニングを知ってからはネタ帳にどんどんブログネタが蓄積されていっています。

ちなみにネタ帳にはWorkFlowyを使っています。

断言トレーニング

個人的に一番響いたのがこのトレーニング。

断言とは言うまでもなく、「言い切る」ことです。言い切るためには「自信」と「覚悟」が必要になります。

なぜ、響いたのかというと、ぼくのこれまでの文章は「と思います」「と感じました」など、あいまいな表現が多く、読者の方にとって、もやもやする文章ではなかったのかと考えたからです。

その意味で「自信」と「覚悟」が欠けていました。

もちろんバランスが必要ですが、自分が本当に伝えたいメッセージがある場合は、「自信」を持って言い切ることも必要です。

まとめ

非常にたくさんのトレーニングが紹介されている本書。最初から読んでもいいし、気になるトレーニングから読み始めてもいいでしょう。

繰り返し読むことで文章力が上がっていることが実感できます。

本書で紹介されているトレーニングが30以上もあるため、誰でも自分の文章の弱点を補強して伸ばすことができるトレーニングを見つけることができます。

おすすめです。

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