アナログレコードのリバイバルブームはすっかり定着した感があります。
今回は、レコード時代に愛された、落語レコードのジャケットを紹介した本のレビューです。
貴重な落語レコードのジャケット楽しめる1冊。
アナログレコードのリバイバルが起きてからしばらく経ちました。
このブームの中心となったのは、さまざまジャンルの音楽のレコードだと思います。
でも、レコードは音楽だけのものではないんですね。
落語や民謡、浪曲、効果音などCD時代よりたくさんあったのでは、と思うほどです。
今回紹介する本は、落語レコードのジャケットを紹介した一冊、『落語レコードの世界』という本です。

ありそうでなかった本、というイメージですがどうでしょうか。
見ているだけで楽しい
落語を中心に、演芸関係のレコードジャケットが約780タイトル紹介されています。
レコードはその大きさから、アートを見る楽しみもあります。
ぼくのレコードコレクションの中で、行ったお店のことを振り返っても演芸関係のレコードを見た記憶はほとんどありません。
季節ごとに開催されているレコード祭りなどで見かけるくらい。
著者もお店のジャンクコーナーで見つけたのが、収集を始めるきっかけだとか。
いまでは落語のCDも新譜を含めてありますし、YouTubeなどもあります。
でも、前書きにあるように昭和の大名人たちの録音当時の息づかいが感じられるのは、レコードならでは。
筆頭として、落語レコードの最高峰、三遊亭圓生の「圓生百席」が紹介されており、桂文楽、ぼくの好きな古今亭志ん朝もありました。
『圓生百席 第四席/第七席 中村仲蔵/鰻の幇間/お祭佐七/夏の医者 余興 郭巨の釜堀り』(3LP BOX) SOGZ104 CBS・ソニー #落語 pic.twitter.com/AUQ0g7LILY
— 落語レコード @『落語レコードの世界 ジャケットで楽しむ寄席演芸』好評発売中! (@RAKUGORECORD) January 31, 2020
志ん朝師匠の落語は未CD化のものも多いとのことで、ぜひチェックせねばと思います。
いまや貴重な文化遺産
今では大物になっているタモリさんも、芸人としてネタのレコードを出しています。
漫才のレコードもたくさん掲載されています。
いまでもお笑い芸人の人がコントや漫才のDVDを出したりしていますが、CD、つまり音のみのフォーマットでは出していないのではないでしょうか。
そう考えると、落語を始めとする演芸関係のレコードは、とても貴重な文化遺産といえそうです。
『タモリ』 ALR4013 アルファレコード #お笑い pic.twitter.com/xs2Ns7d1cd
— 落語レコード @『落語レコードの世界 ジャケットで楽しむ寄席演芸』好評発売中! (@RAKUGORECORD) September 19, 2017
そういえば、演芸関係ではないものの、前に広島カープの優勝記念のレコードを試しに買ったことがあります。

ビデオが普及する前は、音で「娯楽」を楽しむのが、当たり前だったんですね〜。
まとめ
ぼくはこれまで、落語レコードなど演芸関係のレコードを買ったことがありませんでした。
しかし、この本を読みながら、生き生きとした落語家さんたちの表情を見ると、次に見かけたら一枚買ってみよう、という気持ちになりました。
【コラボ書評】落語の論理的分析!『らくごDE枝雀』【桂枝雀】 | つぶログ書店