「Jumpin’ Jack Flash」はストーンズの名曲であるばかりではなく、ロックを代表する名曲です。この曲がリリースされたことによりストーンズは70年代以降も活躍できたと思います。
Jumpin’ Jack Flashで時計の針が進んだ
ぼくが初めて買ったローリング・ストーンズのCDは「スルー・ザ・パスト・ダークリー (ビッグ・ヒッツ Vol.2)」(Through The Past, Darkly (Big Hits Vol. 2)でした。
最初のころはシングルでリリースされた曲の良さしかわからなかったけど、近所のCD店で買った思い出の1枚です。
さて、このアルバムの中には名曲「Jumpin’ Jack Flash」が収録されています。
初めて聴いたときにはなにも思わず普通に曲を楽しんだだけでしたが、いまストーンズのキャリアを振り返りながらこの曲を聴いてみるとあるひとつの考えが思い浮かびます。
それはこの曲で時間が10年進んだということ。
それまではサティスファクションなどの名曲と名盤はあれど、この曲で一気に吹っ切れたな、と感じました。
60年代のバンドだったのが、70年代のサウンドになったというイメージです。
この当時のストーンズはドラッグの問題、メンバーのブライアン・ジョーンズの問題である意味では停滞していたと思います。ライブも実施できていませんでした。
「Jumpin’ Jack Flash」はアルバム「Beggars Banquet」のレコーディングで収録され、アルバムがジャケットの問題で発売が遅れている間にシングルとしてリリースされたものです。
サイケデリックからブルース路線に回帰し、時代の扉を開けることになるシングルでした。
メンバーたちがそこまでレコーディングのときに考えていたかはわかりませんが、歴史を作るようなバンドには才能はもちろん偶然やタイミングもいい方に作用します。
この期間にキースは自身のブルースレコードコレクションを聴き漁って研究に励んでいたようで、そういったことが70年代のストーンズの開花につながったと理解しています。
世界のいたるところに、「ストーンズがあんだけ現役でやってんだから、おれもまだがんばるよ」なミュージシャンやアーティストがいっぱいいると思うんですよ。「ミックのあの動きを見てたら、引退なんて言えねえっすよ」な人が。かっこいいうよね、それは。
— 古賀史健 (@fumiken) 2018年4月23日
まとめ
70年代はまさにロックの黄金期といえる時期ですが、ストーンズがこの時期にバンドとして大成功できたのも「Jumpin’ Jack Flash」からの一連の作品群によるものといえるでしょう。
並のバンドならこれで解散してもおかしくないですが、いまもストーンズは現役でツアーに繰り出しています。
ロックファンとしてこの時期のストーンズから得るものは本当にたくさんあります。
photo credit: Norbert Niehusen Vinyl via photopin (license)