インプットもアウトプットもスマホ一台でまかなえる時代になりました。
今後はより小さい単位に膨大な情報、本などの知識を収めることが可能になると思います。
そうなると価値を持ってくるのが「情報を選ぶこと」です。
インターネットの次に来るもの
ぼくが大好きな本、『<インターネット>の次に来るもの』を読んでいたら面白いと感じる部分がありました。
それは第7章「FILTERING」のこの部分。
興味があれば 、ギリシャ時代に貴族が読んでいたよりもっと多くの書物を 、古代ギリシャ語で読むこともできる 。それは古代中国の巻物でも同じで 、かつて皇帝が読んでいた以上のものが家にいながらにして手に入る 。またルネッサンス期の版画やモ ーツァルトの協奏曲の生演奏など 、当時はなかなか鑑賞できなかったものにもいまでは簡単にアクセスが可能だ 。
そうインターネットの普及とデジタル化が進んだおかげで、ぼくのような一般人でも人類の知識の蓄積の恩恵を簡単に受けることができるようになったのです。
この星で録音された曲の数は 1億 8 0 0 0万にもなるという 。通常のMP3で圧縮した場合 、人類の録音した音楽のデ ータ総量は 2 0テラバイトのハ ードディスクに収容できてしまう 。
ここで引用したのは音楽についてですが、本についても同じことがいえるでしょう。
絵や写真、付随する情報をすべて収納するとして20テラとはいかなくても、物理的な量にくらべるとはるかに小さい容量に収まることは想像できます。
情報を選ぶプロの価値が上がる
もちろん、いかにネット時代とはいえそれをすぐに利用できるというわけではありません。
しかし、ポケットに100冊、200冊の世界ではなく何万冊もの情報を入れて外出できるようになる未来もそう遠くはないでしょう。
そこで今後価値が上がってくるのが「情報の取捨選択のプロ」です。
何万もの音楽、動画に触れることができるようになるのはいいことであると同時にどの情報に触れればいいのか迷ってしまうという面があります。
本についても同じ。
どの世界でも進化のスピードが上がっているので長時間読書の時間を取ることが難しくなる人も出てきます。
また膨大な作品があり、何から読んだらいいのかわからないという問題も。
そういうときに自分の専門分野を生かして「選択肢」を提示する仕事の価値が上がっていくと思います。
いわゆるキュレーターといってもいいですが、歴史小説で、ミステリーで、ファンタジーで、SFで、古典で、ビジネス書で、と本のジャンルは細分化しているのでその分野を俯瞰できる知識を持っている人は重宝されるはず。
その専門家が提示した「選択肢」発のベストセラーも今後出てくるはず。
まとめ
現状でもスマホ一台でインプットも、アウトプットも、コミュニケーションも役割を担っていることを考えると「情報のストック」の分野でも同じことが起きると思います。
スマホでどれだけ時間をつぶすこともできるし、膨大な情報に触れることができる。
そうなると一周回って「人」の価値が上がるでしょう。自分の専門をより楽しめる時代になるかもしれません。