物語の展開や描写を楽しむ小説と知識を得るための本。
それぞれのいいところがありますが、ぼくはこれまで時期によってどちらかに偏りがちでした。
でも最近は両方のハイブリッドがいいのではないかと思っています。
どんな本を読むか
「本」といえば、言うまでもなくいろいろなジャンルがありますよね。
小説、ビジネス書、各分野の専門書、技術書、楽譜、詩集、辞書、古典などなど。
ものすごく大ざっぱに分けると、物語(ストーリー)を楽しむ小説と、知識を得ることを目的に分けられると思います。
人の好みによって、小説はまったく読まなかったり、知識系の本は仕事で必要な時にしか読まない、世の中の動きを追いかけるために新刊ばかり読むという人など、異なります。
ぼくも特に意識していたわけではないのですが、小説ばかり読んでいた時期や自分の興味がある分野の本ばかり読んでいた時期もありました。
本を読むより実際に自分が経験することが大切だ!
という意見には納得するけど、ちょっと旅行に行くならともかく、経験したくてもできないことは山ほどある。
本で読めば、すべてではないにせよ歴史を動かした場面に立ち会うことだってできるし、偉人の話も聞ける。
その点、本のコスパはいい。
— つぶあん@つぶログ書店福山 (@ttsubuan) 2019年2月8日

いろいろな分野の本を読むのがいいかも
しかし、最近は両者をバランスよくとまではいかなくてもある程度“混ぜて読む”ほうがいいと思うようになりました。
知識を得るためには専門書やビジネス書みたいな本がいい。
小説には他人の人生を体験して、自分にはない「視点」を得るというメリットがある。
ぼくはどっちかに偏る時期が多かったけど、最近両方必要ではないかと思うようになってきた。
両者のハイブリッドがいい。
— つぶあん@つぶログ書店福山 (@ttsubuan) 2019年2月7日
というのも知識系の本は知識に特化している一方、小説にある“他人の人生を体験する”という面が少ないと思うからです。
作家の創作した世界ではあるんですが、物語の中にはいろいろな性格の人、職業、国、立場の人が登場します。
そして情緒的な描写とか、感情に関する部分もビジネス書などではほとんどない部分です。
ハイブリッド読書論のススメ
そこでおすすめしたいのが「ハイブリッド読書論」という考え方。
難しいようですが、実際は簡単。
「知識を得る本」と「物語や描写を楽しむ本」両方を混ぜこぜにして読書をするという考え方です。
知識を得ることに特化すると、どうしても感性の部分が抜け落ちてしまいます。
知識を得る本は一般に論理にそって話が展開されていきます。
「知識」を得る本、たとえばビジテス書は一般に論理立てて話が展開される。
逆に「物語」の本は作家の構築した世界で感性を表現することができる。
やっぱり他人の人生、感情を疑似体験できるというのが「物語」の良いところであると思う。
それぞれいいところがあるな〜。
— つぶあん@つぶログ書店福山 (@ttsubuan) 2019年2月8日
その制限があるためにビジネス書などではどうしても表現できない部分が発生します。
そこを補うのが小説による「感性」というわけです。
小説と「知識」の本の違いとは
「物語」にも論理はありますが、より形式は自由です。
そして登場人物の内心にまで踏み込んで描かれています。
小説で知識を得ることもできますが、あくまで作家が自身の感性をもとに構築した世界なので「知識を得る」という面では劣ります。
なにしろ物語を進行させていかないといけないので、あえて細かい描写を削ることもあり得ます。
そのため「知識を得る本」で「情報」を、「物語の本」で「感性」や視点を「いいところどり」するのがいいのではないかと考えました。

ハイブリッド読書を行うには
といっても特別難しいことはありません。
普段小説を多く読んでいる人は、自分の好きな作品の背景を解説した本を読んでみる。
ビジネス書を読むことが多い人は、たとえば池井戸潤さんの作品を読んでみる。
身近な興味を持てるところから順番に読書の幅を広げていけばいいと思います。
読書の目的はいろいろありますが、「楽しむこと」。
これに尽きます。
普段の読書にちょっとプラスするだけで世界が広がった感覚になるかもしれせん。
まとめ
「知識」の本ばかり読んでいたころは、小説は飛ばし読みできないということもあり読む冊数が減っていました。
でも、最近小説も読むことが増え「物語」でしか書けない世界もあることを思い出しました。
「ハイブリッド読書論」は即効性のある方法ではありませんが、本を楽しみ、知識を得ること喜びを知るきっかけになります。
どんな本を読めばいいですか?「あなたの好きな本です」というシンプルな話。