歴史の本をよく読んでいますが、その中から埋れがちな細かいエピソードを見つけると嬉しくなります。歴史の面白さはそういうディティールにもあるのかもしれません。
歴史の本の面白さ
歴史の本が面白いです。
ぼくが最近興味を持っているのは、歴史の埋れがちなディティールです。
「徳川吉宗と江戸城」という本を図書館で読みましたが、江戸城での大名のふるまいについて書かれていて興味深かったです。
たとえばトイレ(小用)に行きたくなったら、どうすればいいかという大名からの問い合わせに対して幕府は上様(将軍)がおられる前では控えるように、その他の場では同席のものに聞いた上で自由にされたらいい、と述べています。(能のとき)
公式な記録は残っている場合がありますが、こういった日常の細々としたことは残りにくいもの。
江戸城では大名の家格にしたがって控えの間も決められていたほか、公式行事で将軍に謁見する際身分によって畳の何畳目まで進む、といった決まりがありました。
現代では記録を残す手段が発達していますが、何月何日誰々とどういう雑談をした、ということまでは記録している人は少ないはず。
江戸時代もいろいろ記録がある中でわずかにそういう人間味のある部分が漏れ出てくることがあります。
別な本ですが、吉宗は神社に参ったときに大岡忠相がいるか、と声をかけたり、奉行たちが控えているときに声をかけにくいから次からは近い場所にいるようにと指示するなど細々としたことに気がつくタイプだったようですね。
現代でも好きなアーティストの秘蔵エピソードを求めらるように、歴史の面白さもディティールにあるのかもしれません。
まとめ
「徳川吉宗と江戸城」はとても面白い本ですので、ぜひ読んでみたください。
薄い本なので読みやすいです。
photo credit: Eustaquio Santimano Wooden gate via photopin (license)