秀吉の構想を垣間見る『羽柴を名乗った人々』

書評

豊臣政権では有力大名は豊臣姓・羽柴姓を名乗り、秩序を形成していました。

今回はその実態を研究した『羽柴を名乗った人々』を紹介します。

豊臣家の大名は羽柴ばかり?

今回は歴史の少しマニアックな本を紹介します。

その名も『羽柴を名乗った人々』です。

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天下人豊臣秀吉は官位を大名の統制に利用しましたが、合わせて豊臣姓、羽柴名字を与え、武家を自分の元に統合しました。

すべての武家を自分の「御一家」として、整理して新しい秩序を作り出したわけですね。

この本はその羽柴の名字を名乗った人々を整理したものです。

この大名統制方法は江戸幕府に松平名字を与えるという形で引き継がれました。

当時の有力大名の名字はすべて「羽柴」であったわけで、これはかなりややこしいですよね。

そこで領地と官職を組み合わせ、毛利輝元は羽柴安芸中納言、池田輝政は羽柴吉田侍従などと呼称されていました。

この本では、そこにどんな法則が見いだせるのか、個別の大名ごとに検討されています。

そして誰もが気になる徳川家康についても取り上げられています。

かつては徳川家康は豊臣政権内で特別な地位を認められており、「羽柴名字・豊臣姓」を名乗っていなかったという研究もありました。

しかし、最近では家康も羽柴江戸内大臣などと呼ばれていただろうと考えられています。

まとめ

羽柴を名乗る大名は家康の天下掌握とともに減り、豊臣家の滅亡を経てほぼ消滅します。

この本にまとめられているのは派手な合戦の経緯ではありません。

でも、それと同じくらい秀吉や政権の考えが透けて見える面白い本だと思います。

秀吉について知りたかったら、まずはこの1冊『図説豊臣秀吉』 | つぶログ書店

今回紹介した本

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