将棋棋士の羽生善治さんが史上初めて永世七冠を達成しました。永世位一つでもすごいのにそれを七つですからその偉業がわかります。今回はそのことについて考えてみました。
永世七冠誕生!
将棋の羽生善治棋聖が渡辺明竜王を破り、竜王位を獲得しました。
これにより羽生棋聖は永世七冠を達成しました。
【速報 JUST IN 】将棋 羽生棋聖が前人未到の永世七冠 #nhk_news https://t.co/wLuyWmtM86
— NHKニュース (@nhk_news) 2017年12月5日
将棋のタイトルは一つ取るだけでもすごいのに永世位を七冠ですからその偉大さがわかります。
ちなみに今日Twitterで見かけた表を一つ。
今回の竜王位獲得で通算99期のタイトルを獲得した羽生さん。
過去のタイトルの占有率がすごいことになっています。赤が羽生さんです。
Q.羽生さんってどれくらい強いの?
A.画像
竜王(7期) 永世竜王
名人(9期) 十九世名人
王位(18期) 永世王位
王座(24期) 名誉王座
棋王(13期) 永世棋王
王将(12期) 永世王将
棋聖(16期) 永世棋聖
七大タイトル(合計99期) 永世七冠 #竜王戦#shogilive#羽生善治#永世七冠 pic.twitter.com/PVy0iRY8S1— アトス (@Atos_wisteria) 2017年12月5日
強さってなんだろう
私は将棋はほとんど見る専門ですが、羽生さんと同じ時代に生きていることを感謝するくらいのレベルだと思っています。
野球でいうベーブ・ルース、バスケでいうマイケル・ジョーダンの全盛期を見ているのと同じかと思います。
スポーツなどでここまで一人の人が強さを発揮している競技って他にあるのでしょうか。
羽生さんはオールラウンダーと言われます。
普通将棋では自分の得意な形があります。専門的に言うと居飛車か振り飛車かです。
もちろんすべての戦型に対応できた方がいいのですが、新しい戦術などを研究する関係上自分の得意な形に絞るわけです。
羽生さんは戦型を問わず戦うことができます。これも強みのひとつ。
将棋のエリートたちが集まった世界で勝つのは簡単ではありません。タイトルひとつ獲得するだけで偉業です。
プロの将棋棋士って何百手も読むイメージですが羽生さんは”大局観”ということを言っておられます。
大局観とは部分的な判断ではなく局面全体を通して判断する能力のこと。
なんだか武道の達人の話を聞いているかのようです。
羽生さんだけが見ている世界とは
私はスポーツ選手や各界の第一人者のインタビューを読むのが大好きです。その世界の奥深さをほんの一端でも触れることができると考えるからです。
羽生さんが書いた本もいくつか読んだことがありますが、羽生さんがどういう世界を見ているのか気になります。
イチロー選手は日本時代凡打を打った際にスランプから脱出するヒントをつかんだそう。
きっと私が想像しているのとは違う視界が目の前に広がっているのでしょう。
私は勤めていますが、会社に勤めていると昇給はあるものの自分の成績がダイレクトに収入に反映することはあまりありません。
将棋の世界では棋士たちがプライドを賭け、生活を賭けて対局に臨んでいます。一人もおろそかにしている人はいません。
その中かから勝ちを拾っていくわけですから並大抵の大変さではありません。
勝負の世界に生きる人間だけが感じることができる世界がきっとあるはずです。
一般人の私でもきっとそこから学ぶことができると信じています。住んでいる世界は違っても史上最高の棋士の見ている世界から得るものはきっとあります。
まとめ
羽生さんは永世七冠を獲得した際の会見で将棋のことをまだ本質的にはわかっていないと発言されました。
想像を絶する世界に生きていることは確かですが、きっとそこから学ぶことはあります。
体力も知力も必要な棋士という職業。
47歳になってもトップを走り続ける羽生さんがどの高みに達するのかファンとして追いかけてみたいと思います。
photo credit: SanjuuYori ESC-WOSC_2017-Kiev via photopin (license)