今回はビートルズのメンバーである、ジョージ・ハリスンの自伝を紹介します。
前半は自伝、後半は自作曲の解説と曲をつくるのに使ったメモの写真を掲載しています。
世界最高のバンドのメンバー自身による貴重な証言。ファン必読の一冊です。
ジョージ・ハリスンの言葉によるビートルズの秘密
ジョージ自身の言葉とメモによってビートルズサウンドの秘密を読むことができる貴重な一冊を紹介します。
それが『ジョージ・ハリスン自伝 I・ME・MINE』です。
自伝とジョージ自身の自作解説の2部解説という構成になっています。
ビートルズのサウンドについては以前から熱心に研究されていて、いつどの曲をレコーディングしたかについてはマーク・ルイスの『レコーディングセッション』が有名です。
ビートルズでよく話題になるのは、どの曲を誰がどの割合で書いたかということ。
よく知られているようにビートルズの曲のほとんどは、ジョン・レノン とポール・マッカートニーの共同名義、「レノン=マッカートニー」で書かれています。
ジョージの場合はほとんど自分で書き、部分的にレノン=マッカートニーなどの助けを借りるスタイルであったようです。
ビートルズは当時としては珍しい自作曲を演奏するバンドであり、ジョージもソングライターとして早くから曲を提供していました。
また、ボーカリストとしてもアルバム中一曲は担当があり、ソングライターとしての成長にともない、一曲は自作曲を提供するようになります。
ロックバンドのメンバーソロがすごく好きだと気づいた。本体のバンドとはまた違った味があって、面白い。結構面白いことに挑戦している人も多いし、売れなくていろいろ模索する姿からも学ぶものがある。ジョージ・ハリスンのソロキャリアなんかすごく興味深いことが多い。
— つぶあん@福山凡人ブロガー (@ttsubuan) 2018年6月21日
自作解説がすごく面白い!
本書はビートルズのメンバー自身による自分の曲を中心とした自伝で、超貴重な証言です。
メモの書き直しも生々しく、曲に込めたメッセージもジョージ自身の解説で読めるので、ファンにはたまらないでしょう。
個人的に大好きなソロ期の曲の解説ももちろんあり、ロック史の重要人物の証言としては国宝級のものと言えます。
自伝というものは得てして、細かいエピソードがずっと続いたりして、読みにくいものもありますが、この本は曲単位になっているためすごく読みやすいです。
なにしろ、ジャーナリストやライター、記者などによる本ではなく、自分自身のことなので、面白さは段違いです。
もちろん、主観も入るので、他のメンバーやスタッフなど他の証言も合わせて読んでみることも必要となります。
前半は自分の人生を振り返り、後半は曲解説という構成も絶妙でずっと手元に置いておきたい仕上がりになっています。
まとめ
個人的にジョージはビートルズで一番好きなメンバーです。
ソロのアルバムも全部聴いていて、人柄も伝わるこの本はたまらない一冊と言えます。
ソロ期の自作解説はビートルズ時代にくらべると見る機会が少ないのでとても興味深いものです。
少し前の本なので、ぜひ図書館などで探してみてください。
My 10 Favorite George Harrison Songs
ジョージ・ハリスンの傑作「All Things Must Pass」