史跡福山城跡保存活用計画について:城を愛し、福山が好きだから思うこと

福山城天守閣の駅から見た様子 地域情報

広島県福山市には駅から見える福山城があります。歴史的にも政治的に価値の高い城ですが、全国の知名度はどうでしょうか。城の保存活用計画が発表されたことにともない一言書いてみました。

福山城について思うこと

福山市を訪れたことがある人なら、駅から見える天守閣を見たことがあると思います。

福山城はかつての城内に線路が貫通している珍しい城で、全国でも珍しいものです。

実はこの天守閣は江戸時代のものがそのまま残っているわけではありません。

市制施行50週年を記念して再建されたもので、戦前国宝に指定されていた天守閣は戦災で消失しています。

福山城は城の北側の防御に弱点を抱えていたので、天守には鉄板が張られていて写真も残っています。

福山駅から見た福山城

創建当時の天守が残っているのは全国で12城しかなく、よく「現存十二天守」と呼ばれます。

最近でこそ歴史的建造物を再建する際には、できるだけ建てられた当時の様子を再現するという流れがあると思いますが、福山城の天守閣が再建されたときはそうではなかったのでしょう。

いまさら言ってもどうにもならないことですが、これは実にもったいないことだと思います。

福山城の歴史的意義

福山城の天守閣

福山城は初代藩主水野勝成が建てたものですが、勝成が中国地方に配される最初の譜代大名であることもあり、西国の監視を行う重要な城でした。

関ヶ原の戦いの論功行賞で福島正則が安芸・備後両国を得たことはよく知られていますが、正則が改易されたあとに現在の広島県に配されたのが浅野家と水野家だったのです。

細かく見るとほかの領分も入っていたのですが、これが現在まで続く広島県の枠組みになります。

よく福山は広島市方面とは文化が違うなどと言われますが、このあたりにもその要因があります。

文化を大切にしてほしい

福山城には伏見城の遺構である伏見櫓など歴史的価値の高い建造物があります。

付近には博物館や美術館、文学館があり、文化ゾーンとして市民に親しまれています。

その福山城について先日(6月8日)に保存活用計画が市の文化推進課によって発表されました。

史跡福山城跡保存活用計画を策定しました – 福山市ホームページ

2022年に築城400年を迎えることもあり、これからたくさんのイベントが行われることでしょう。

城も福山市も2022年のあともずっと続いていきます。

400年というのは大きな節目ですが、これが福山市にとって区切りになることなく、新たな文化を伝えるスタートにしてほしいと思います。

そのためには市民も行政も企業もより福山城のことを知り、保存をしていかなければいけません。

まとめ

明治以後、城はたくさん取り壊されましたし、また戦災により焼失したものはたくさんあります。

城ではないですが、廃仏毀釈により多くの文化財が失われています。

現代においてそのような流れになることは考えにくいですが、歴史を知り、城の価値を知らないと価値ある文化財が失われていくにまかせることにもなりかねません。

今回の保存活用計画の策定、築城400年を経て、福山城が地域の誇りとしてより一層評価されるように望んでいます。