フリートウッド・マックが1979年に発表した「Tusk」というアルバムを紹介します。
隠れた名盤?「Tusk」
フリートウッド・マックといえば、初期のブルースバンド時代をのぞけばなんといっても「噂(Rumours)」の大成功で知られています。
このアルバムは30週以上全米アルバムチャートを独占し、歴史的なヒットになりました。
どのアーティストでもそうですが、成功したいと思っていても想像の何倍もの成功をしたときは次の作品に大きなプレッシャーがかかります。

そんな中当時としては長めの間隔を空けてリリースされたのが「Tusk(牙)」です。
フリートウッド・マックにとっての「ホワイトアルバム」
前作がコンセプトアルバムではないものの、メンバー間の人間関係もあり緊張感もありつつ、ポップでトータルな感じで仕上がったのですが、本作はそれとは逆。
といってもバラバラではなく、ちょうどビートルズの「ホワイトアルバム」のようにいろいろなタイプの曲が入り、ひとつひとつの曲のクオリティが高い感じです。
ぼくの好きな曲はリンジーの「What Makes You Think You’re the One」ですね。
曲のバランスはリンジー・バッキンガムが9曲、クリスティー・マクヴィーが6曲、スティーヴィー・ニックスが5曲という感じ。
全体的にあっさり風味ながら、それだけにいつ聴いてもハマる、そんな感じのアルバムになっていると思います。
作品の内容は素晴らしいものですが、2枚組であること、実験的な作品も含まれていることなどの理由で全米で最高4位と前作ほどのヒットには恵まれませんでした。
アナログの仕様
帯に小さく書いてあるようにこのアルバムはデジタルシステムを使用してミックスダウンが行われています。

ちなみにこのアルバムは本国からメタルマザーを輸入してプレスされており、「Mastered by Capitol」の刻印があります。
本国のエンジニアがマスタリングしている原盤を使っているのでいい音でアルバムを楽しめます。

アルバムは見開きジャケットではなく、普通のレコードと同じ形状のジャケットに2枚の内袋が入っています。

内袋の中にさらに内袋が入っていてそこにレコードが収納されています。
あとは歌詞カードと解説ですね。
まとめ
輸入メタルマザーを使用しているだけに音がいいし、ジャケットにもこだわっているので安く買える国内盤のアナログレコードはおすすめできる1枚です。
じっくりしみ渡ってくる感じで、きっと好きなタイプの曲が見つかるでしょう。