【コラボ書評】巨大自動車企業の内幕に刮目せよ!『トヨトミの野望』

トヨトミの野望 toyotomi 書評

毎月連載しているコラボ書評。今回のテーマは巨大自動車企業を舞台にした『トヨトミの野望』です。

毎月連載のコラボ書評

このブログでは、ブログ「坂本、脱藩中。」のさかもとみきさんと毎月コラボしている書評を書いています。

前回のコラボ書評は桂枝雀著『らくごDE枝雀』でした。

コラボ書評とは2人のブロガーが同じ本を読み、感想をお互いに書くという内容です。

ぼくはさかもとさんにいろいろ相談をしたり、Twitterで交流をしていました。話の流れで「コラボしたいね」という流れになり、お互いに本好きということもあり書評を書きあうというスタイルになりました。

面白いのは同じ本を読み合っていても、人によってこうも感想が違うのかという点がわかる点です。

特にこのコラボ書評は、男女で本の捉え方が違う点も面白い点だと思います。

  • 過去のコラボ書評はこちらから。

毎月連載のコラボ書評まとめ【つぶあんとさかもとみきさんの書評】 | つぶログ

コラボ書評
毎月連載さかもとみきさんとのコラボ書評!

今回のテーマは『トヨトミの野望』

トヨトミの野望 toyotomi

今回のテーマ本は私つぶあんが選んだ、梶山三郎著『トヨトミの野望』です。

日本を代表するトヨトミ自動車を舞台にしたビジネス小説です。

愛知県豊臣市に本社を構える世界的自動車企業、トヨトミ自動車。フィリピンに左遷されていた武田剛平はどん底から這い上がり、社長に昇りつめた。創業家とはなんの関係もないサラリーマン社長はその豪腕で世界に先駆けてハイブリッドカーの量産に挑戦する。いっぽう、創業家出身の豊臣統一は入社以来、豊臣家の七光りと陰口を叩かれながらも、いつの日か武田剛平を越えてやろうと野心を抱いていた。自動車王国アメリカでのロビー活動、巨大市場中国の攻略、創業家との確執―世界と戦う企業の経済戦争を描いた衝撃フィクション!

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本作を読んでの感想

本作で最初の中心になるのはトヨトミ系列の傍流であるトヨトミ自動車販売(自販)の左遷の身から本社の社長にまで昇り詰めた武田剛平。

豊臣家となっているが、愛知県に本社を置く日本を代表する自動車会社といえば誰もが思いつく「トヨタ自動車」を舞台としていることは一目瞭然。

作中での武田剛は元社長の奥田碩氏、豊臣統一は現トヨタ自動車社長、豊田章男氏、経歴も同じです。

その他の登場人物もほとんどが実在の人物をモデルにしているとか。

ハイブリッドカーの開発やアメリカでのリコール問題など現実の出来事もほぼそのまま作中で再現されています。

フィクションといっても本作に登場するエピソードが99%事実という人もいるし、半分くらい本当という人もいるとか。この壮絶な裏話が本当だとするとちょっとすごいとは思いますが…。

少しテイストは違うが「半沢直樹」テイストもあり、経済小説が好きな人にはたまらないだろうという感じがあります。

ビジネス小説が好きな人におすすめ

現実のトヨタ自動車の存在感、圧倒的大企業、基幹産業、広告主という部分も描かれますね。

しかし、なんと言っても本作のポイントは創業家である豊臣家の存在でしょう。

社内政治の駆け引きもさることながら、創業家であり、“王家”として君臨する豊臣家の存在は本作のバックボーンになっています。

武田も本家である豊臣新太郎に見込まれ、フィリピンに左遷されていた身から本社に復帰を果たし、役員になり、とうとう社長の座を射止めます。

負けるか。トヨトミのトップはとった。これからが勝負だ。眠りから覚めた巨象を調教し、俺の手で自在に動かしてやる。

豊臣統一の母は武田などサラリーマン社長のことを使用人といってはばかりません。

物語の中では武田の存在感は大きいものの、サブタイトルに小説巨大自動車企業とあるように、トヨトミ自動車の「武田以後」も展開します。

大なり小なり組織と関わっている人なら、この作品に書かれていることとは無縁ではないしょう。

まとめ

本作は実録経済小説といった感じで、池井戸潤作品が好きな人なら何の問題もなく楽しめるはず。

すべてではないにせよ、世界的大企業の舞台裏でこんな駆け引きが行われているということを垣間見ることができる良作ですね。

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さかもとさんの書評

さかもとみきさんの書評はこちらから。いつものラインナップとはテイストが違うだけに感想が楽しみです!

今回紹介した本

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