【コラボ書評】極限の状況下での恋愛『存在の耐えられない軽さ』

存在の耐えられない軽さ Kundera 書評

今回のコラボ書評はミラン・クンデラの『存在の耐えられない軽さ』がテーマです。

毎月連載のコラボ書評

このブログでは、ブログ「坂本、脱藩中。」のさかもとみきさんと毎月コラボしている書評を書いています。

前回のコラボ書評は本谷有希子さんの『静かに、ねぇ、静かに』です。

コラボ書評とは2人のブロガーが同じ本を読み、感想をお互いに書くという内容です。

ぼくはさかもとさんにいろいろ相談をしたり、Twitterで交流をしていました。話の流れで「コラボしたいね」という流れになり、お互いに本好きということもあり書評を書きあうというスタイルになりました。

面白いのは同じ本を読み合っていても、人によってこうも感想が違うのかという点がわかる点です。

特にこのコラボ書評は、男女で本の捉え方が違う点も面白い点だと思います。

  • 過去のコラボ書評はこちらから。

毎月連載のコラボ書評まとめ【つぶあんとさかもとみきさんの書評】 | つぶログ

コラボ書評
毎月連載さかもとみきさんとのコラボ書評!

今回のコラボ本は『存在の耐えられない軽さ』

存在の耐えられない軽さ Kundera

今回の本のセレクトは私、つぶあんです。

ミラン・クンデラの『存在の耐えられない軽さ』が今回のテーマ本です。

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『存在の耐えられない軽さ』のあらすじ

苦悩する恋人たち。不思議な三角関係。男は、ひとりの男に特別な感情を抱いた。鮮烈でエロチック…。プラハの悲劇的政治状況下での男と女のかぎりない愛と転落を、美しく描きだす哲学的恋愛小説。存在の耐えられない軽さ/ミラン・クンデラ/千野 栄一 | 集英社の本 公式

これまで読んだものとはまた違った読み味の海外文学。

ソ連に進行されたプラハをメインの舞台にした小説です。

読んで感じたこと

この小説はの冒頭からニーチェについて語られるし、小説の枠組みから離れて自由な形式で書いている所もあります。

物語の枠はあるが、それはさておき自分の表現したいことを書いたような感じ。

この小説を読んで、いいとか悪いとかではなく日本とヨーロッパはかなり文化的に違うという部分を感じました。

ヨーロッパの歴史とかは普通に学校で学んだくらいですが、アジアの流れとはまた違う時間が流れていて、かなり複雑な印象。

当然民族問題も独自のものがあり、この小説も下敷きにはソ連がチェコに武力で侵攻したよるプラハの春があります。

そんな状況でも人はだれかを求めずにはいられないし、それに付随する問題も出てきます。

それはこの一文が象徴しているといえるかもしれません。

人間というものは、ただ一度の人生を送るもので、それ以前の人生と比べることもできなければ、それ以後の人生を訂正するわけにもいかないから、何を望んだらいいのか、けっして知りえないのである。

その場にいる人間にはなにが正解かはわからないし、できることといったら懸命にもがくことくらいである。

ましてや恋愛なのだから、余計正解がわからない。

本作のメインとなるのは外科医トマーシュとその恋人テレザ。

自分たちをとりまく状況も特殊だし、トマーシュはかなりの遊び人であり、テレザはそれとは反対。

それぞれの立場で書かれる場面もあるので、男女どちらでも読めるかもしれません。

本筋だけではなく、脇道も含めてディテールを描いている作品だと思います。

まとめ

久しぶりに海外文学を読んでみたが、普通の小説とは違った読み味ながら楽しんで読むことができた。

作者が表現したかった“軽さと重さ”とは現実のことだろうか。それとも“愛”のことだろうか。

さかもとみきさんの書評

さかもとさんはどんな感じで読まれたのでしょうか。

今回紹介した『存在の耐えられない軽さ』

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