毎月連載のコラボ書評。
今回のテーマ本は村上春樹さんの『一人称単数』です。
毎月連載のコラボ書評
このブログでは、ブログ「坂本、脱藩中。」のさかもとみきさんと毎月コラボしている書評を書いています。
前回のコラボ書評は町田そのこさんの『52ヘルツのクジラたち』でした。
コラボ書評とは2人のブロガーが同じ本を読み、感想をお互いに書くという内容です。
ぼくはさかもとさんにいろいろ相談をしたり、Twitterで交流をしていました。話の流れで「コラボしたいね」という流れになり、お互いに本好きということもあり書評を書きあうというスタイルになりました。
面白いのは同じ本を読み合っていても、人によってこうも感想が違うのかという点がわかる点です。
特にこのコラボ書評は、男女で本の捉え方が違う点も面白い点だと思います。
- 過去のコラボ書評はこちらから。
毎月連載のコラボ書評まとめ【つぶあんとさかもとみきさんの書評】 |

今回のコラボ本は村上春樹『一人称単数』

今回のテーマ本は村上春樹さんの『一人称単数』です。
今回はさかもとさんが本を選んでくらました。
『一人称単数』のあらすじ
『一人称単数』のあらすじはこちらです。
6年ぶりに放たれる、8作からなる短篇小説集
『一人称単数』村上春樹 | 単行本 – 文藝春秋BOOKS
「一人称単数」とは世界のひとかけらを切り取る「単眼」のことだ。しかしその切り口が増えていけばいくほど、「単眼」はきりなく絡み合った「複眼」となる。そしてそこでは、私はもう私でなくなり、僕はもう僕でなくなっていく。そして、そう、あなたはもうあなたでなくなっていく。そこで何が起こり、何が起こらなかったのか? 「一人称単数」の世界にようこそ。
収録されている短編は、「石のまくらに」「クリーム」「チャーリー・パーカー・プレイズ・ボサノヴァ」「ウィズ・ザ・ビートルズ With The Beatles」「ヤクルトスワローズ詩集」「謝肉祭(Carnival)」「品川猿の告白」「一人称単数」の8編。
この本を読んで感じたこと
ぼくが村上春樹の短編を読むのは結構久しぶりで、これまで読んだ中で覚えているのは『パン屋襲撃』でしょうか。
今回の作品は村上春樹が自分の作品をセルフカバーしているような感じがあってなかなか面白く感じました。
ベテランアーティストが自分の曲をアコースティックバージョンでカバーしたような安心して読める感じがあります。
この本の中でぼくが好きなのは「チャーリー・パーカー・プレイズ・ボサノヴァ」「ウィズ・ザ・ビートルズ With The Beatles」「品川猿の告白」の告白ですね。
「ヤクルトスワローズ詩集」という短編もあって、これは自伝的要素がちょっと入っていて興味深い。
ただ、これから村上春樹を読む人が最初に読むべきかといったらまずは『ノルウェイの森』や『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』などを先に読んだ方がいいかも、というでしょう。
ビートルズに「アンソロジー」という未発表曲を集めたアルバムがありますが、ちょうどそんな感じ。
村上作品を読んでいると出てくる固有名詞が出てきますしね。
そういう意味でも少しでも村上春樹作品に親しんでいるとより楽しめる感じですね。
まとめ
きっと村上さんはこの作品集を楽しみながら書いたのでしょう。
じっくりと一編ずつ読んでいくのがおすすめかも。
ぜひ、読んでみてください。
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さかもとさんはこの本をどう読んだのでしょう。