久しぶりに書評を書きました。今回は若き経営者による対談本です。この本に出ているお二人はぼくとほぼ同性代の方。経営論やビジネスに対する考え方など刺激を受けながら読みました。
この本を読んだ理由
この本は最初Amazonで偶然おすすめとして上がってきていたものです。
それまでこの本で対談している2人の経営者の方については全く知りませんでした。
表紙を見て、若い方であること、日本酒とアパレルという業種の組み合わせが面白かったことから興味を持ちました。
Amazonの概要でもありますが、どちらの業界も日本製は苦境を強いられています。
そんな中どんなことを話しているのかと思い、読むことにしました。
対談しているお二人
この本は若い経営者による対談本です。
山田敏夫さん
昨日はKUSKA SHOPにファクトリエ山田敏夫代表にお立ち寄りいただきました!#kuska #factelier #madeinjapan #shop #fashion #ti… https://t.co/Po1j5wqs9x pic.twitter.com/3ewRSsGe1H
— 楠 泰彦 (@KUSKA94) 2016年7月30日
ファッションブランド「ファクトリエ」代表。
山本典正さん
「紀土」と一緒に成長していきたい ―― 平和酒造変革の立役者、四代目当主・山本典正の挑戦 https://t.co/DgsZBjkBYn
— 生駒龍史(日本酒おじさんやで) (@ryuji_ikoma) 2016年9月1日
平和酒造代表取締役専務
山本典正さんの本
本を読んだ感想
ファクトリエは原価率50パーセントとのことです。
そのため50パーセントオフはありえない。ほかのアパレルメーカーのように割引をするということができないのでピュアに商品力で勝負するという部分がすごいなと感じました。
お二人は四代目ということが共通しています。
利益を上げるのは、もちろん大事なこと。でも、会社を継続させるのはもっと大事であるという風に感じました。
理想だけでもダメで、現実的な思考も必要になる。これらは車の両輪のようなものでどちらが欠けてもいけなくて会社を経営するには両方ないと行けない。
地方から、あるいはファクトリーブランドとして発信していくことで社会にどんなインパクトを与えられるかを考える必要がある。
100年先まで企業を存続させるため、あるいは日本から世界ブランドをつくるためにはどういう付加価値があることをやることができるかが重要になってくると感じました。
全体から日本のものづくりを盛り上げていきたいという思いが伝わってきて、あっという間に読み終わりました。
考え方に共感
この本を読んでお二人の会社に対して応援をしたくなりました。
とりあえずファクトリエのサイトからTシャツを購入しました。
シンプルながらも細部に対してこだわりが感じられ、いい買い物だったと思います。
消耗品というイメージのTシャツですが、長年使っていただけるよう、細部の縫製仕様にもこだわりました。肩先から首の裏側にかけてわたる特殊な縫製は、Tシャツにありがちな、使用するにつれ現れる首のたるみを防ぎます。脇の縫製は見た目も肌触りも良い袋縫いを採用しました。
本書でも触れられていますが、ファクトリエの製品はそのこだわりと仕上がりに比べてとても安いと思います。
今回は購入しませんでしたが、平和酒造のお酒も近いうちに試してみたいと思います。
まとめ
今回の本は同世代の経営者による本と言うことで共感する部分が多かったです。
日本のものづくりは難しい局面に入っていると思いますが、若手そして地方から変化を起こしていくことができるのではないかと感じさせてくれる1冊でした。
経営者による本ですが、地方で働くビジネスパーソンにも読んで欲しいと感じました。特にぼくと同世代やその下の世代にとっては響くものがあるのではないでしょうか。
これからの日本のものづくりがどうなるか関心のあるすべての人にとっておすすめな本です。
ぜひ読んでみてください!
今回紹介した本
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