勝つ人 by 武井壮:毎日自分と勝負すること

陸上競技 書評

武井壮さんの新刊『勝つ人』を読みました。この本は武井壮さんとアスリートの皆さんとの対談を収録したものです。武井さんはまだまだ勝ちたいといい、自分はその先頭を走りたいと言っています。スポーツだけではなく生き方の参考になる本です。

この本を読んだ動機

個人的に武井壮さんが大好きです。

その身体能力と前向きな姿勢に刺激を受けていたためです。

この本はNumber Doに連載されていたものをまとめたものです。

武井さん自身を含めて13人のアスリートが登場します。

武井壮さん編のインタビューアーはラグビー日本代表の畠山健介さんです。

アスリートだけがわかる感覚

アスリートだけが理解できる領域というものがあります。

武井壮さんがインタビューすることでこれが浮き彫りになります。なぜなら武井さん自身がアスリートであり、スポーツへの愛と選手への尊敬が感じられるからです。

陸上の接地であるとかシューズのことなど感覚的なことを言語化することに優れている。

自分自身を実験台にして競技に取り組んできた武井さんだからこそ、引き出せた言葉がたくさんあります。

武井さんを含めて13人のアスリートが登場しますが、やはり一流の選手は自分を客観視し、言語化する能力がすごいですね。

アスリートの○○力

この本はインタビューで構成されていますが、最後に武井さんによるまとめが入っています。

その選手に対するまとめがあって、最後に○○力と書かれているんです。

これが面白い。

そのインタビューの総括でもあり、選手のまとめでもある。

ヤクルトスワローズの伊藤智仁コーチの球筋力、琴奨菊の前進力、伊東浩司の接地力など面白いものもあります。

この本のタイトルは『勝つ人』です。

この本を読んだあらゆる世代の人が一歩踏み出して突っ込んでいけるようになってほしいと武井さんはいいます。自分がその先頭を行きたいとも。

武井さんは割と苦労人タイプだと思うのですが、いまだに進化することを止めません。そして練習を続けています。

まとめ

この本はすごく濃密なインタビューでありながら、武井さんのキャラもあり笑えるような箇所もたくさんあります。

アスリート目線であると同時に読者目線もサービス精神もあるというか。

一つ一つのインタビューはそれほど長くなく、空いた時間に読めるのもポイントが高いです。

何よりこの本、安いです。税別で1100円。Kindle版は1000円切っています。

武井壮さんのファンはもちろん、アスリートがどういうことを考え、競技に取り組んでいるか知りたい人にも読んで欲しい一冊です。

おすすめです。

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