現実を乗り越え、アートに昇華する力とは『魂をゆさぶる歌に出会う』

魂をゆさぶる歌に出会う black 書評

ロックを聴く上で押さえておきたいのは「黒人音楽」の流れです。

『魂をゆさぶる歌に出会う』を読めば、黒人文化の豊かさがわかります。

押さえておきたい黒人音楽の歴史

ロックファンにとって押さえておかないといけない知識といえば、「黒人音楽」の歴史ではないでしょうか。

ロックのルーツにゴスペル、ブルース、ソウルがあるのは多くのアーティストたちがカバーや共演していることからもわかります。

もちろんアーティストのルーツをたどっていったり、ガイド本で名盤と呼ばれる作品を聴くこともできます。

しかし、それだけではなく「黒人音楽の歴史」を流れとして押さえておきたいと思い、本を探しているといい本を見つけました。

それがウェルズ恵子さん著『魂をゆさぶる歌に出会う』です。

苦しみを経験した人ほど力のある文化を創造する

この本の冒頭にもあるように「黒人」文化を語るとき奴隷制度や差別の事実を外すことはできません。

(ここでいう黒人(Black People)とは、白人(White People)と文化的に対比される人という意味)

ロックのルーツともなったブルース(ブルーズ/blues)は農場などで働くひとの「仕事歌」として歌われたり、伝説のギタリスト、ロバート・ジョンソンのように流浪の歌い手によって広がっていったものです。

エリック・クラプトンやローリング・ストーンズなど多くの若者がブルースに夢中になったのはつらい「現実」を乗り越えるメッセージを感じたからではないでしょうか。

知識としては知っていても、自分が聴くジャンルではなければ歌っている意味はよくわからないかもしれません。


外に出て行って、ハートをずたずたにされて戻ってくる。それで初めてブルースを歌える。できれば、そういう経験は何度かしたほうがいい。
キース・リチャーズ

仕事歌、教会、民話、いろいろな角度から黒人音楽について理解を深めることができました。

まとめ

この本は真摯な思いから書かれたとてもいい本だと思います。

ジュニア新書でブックガイドや英語で黒人音楽を調べる方法、参考文献もついています。

音楽に関心のある方はぜひ読んでみてください。

今回紹介した本