レコードでストーンズを楽しむのに最適な本を購入しました。収録されているインタビューも面白く、初心者に最適な本ではないかと感じました。
レコードでストーンズを楽しむのに最適な本を見つけた!
最近レコードの制作過程について興味を持っていました。
レコードの制作過程が気になる!わかりやすい本はないものか? | つぶログ
それに加えてレコードでローリング・ストーンズを聴いているとなんだか楽しくていろいろ調べるようになりました。
そして最近よく読んでいるブログ、「よたよたBlog」で、現地から輸入メタルマザー盤を輸入している日本盤があることを知りました。
そして、いまのぼくにぴったりの本をブログ記事を読んでいて見つけたのです。
それが『アナログ・ザ・ローリング・ストーンズ』です。
アナログレコードに関する画期的な書籍が発売されました。: よたよたBlog
まさにいまのぼくにぴったりの本でした。
これが『アナログ・ザ・ローリング・ストーンズ』です
ローリング・ストーンズのデビューアルバムの「ザ・ローリング・ストーンズ」から各アルバムがレコードジャケット、レーベル面、解説とともに紹介されています。

紙面はこんな感じです。
基本的にはこの構成でアルバムごとに紹介しています。各国盤やメンバーのソロについてのページもあります。
写真も豊富なので目で見て楽しめるのはとても良い点だと思います。
Amazonのレビューでは資料性について疑問が投げかけられていました。
たしかにそういう面はありますが、初心者はストーンズのキャリアを振り返りながらコレクションを充実させていくのには役立ちます。
当時のエンジニアの方の話がすごく面白い!

この本はカタログ的性格の強い本ですが、インタビューも収録されています。
その中でも最高に面白かったのはワーナー時代のストーンズを担当されたエンジニアの永尾さんのインタビューです。
永尾さんの話は初めて知ることばかりでとても興味深かったです。
中でも日本に来るマスターテープはコピーのコピー、つまり孫テープ(一番早かった場合)になるということは当時のエンジニアならではだと感じました。
コピーを重ねるとどうしても音質が劣化してしまいます。そこで対策として取られたのがメタルマザーを輸入するという方法なのかもしれません。
メタルマザーが同じなら日本のほうが盤質がいいので音が悪くなるはずがないというのも面白いですね。
いわゆる初期盤(ラウドカット)についても独自の見解が述べられていて、レコードを聴き始めた初心者はこのインタビューを読めばとても参考になるのではないかと感じました。
永尾さんはのちに東芝EMIに移籍されていますが、「サム・ガールズ」でラッカー盤を輸入したのはこのあたりに理由があるのかな、と推測しました。(あくまで個人の考えです。)
これがメタルマザーだ!
この中には輸入メタルマザー盤の話も出ていて、資料としてメタルマザーの写真も掲載されています。

初めて見ました。なるほど、これをもとにスタンパーをつくり、レコードをプレスしていくわけですね。
ストーンズのレコードで輸入メタルマザー盤を使用しているのは「イッツ・オンリー・ロックンロール」「メイド・イン・ザ・シェイド」「ブラック・アンド・ブルー」「ラブ・ユー・ライブ」のようです。
(サム・ガールズはラッカー盤を輸入)
ワーナー・パイオニア盤の「イッツ・オンリー・ロックンロール」「メイド・イン・ザ・シェイド」「ブラック・アンド・ブルー」「ラブ・ユー・ライブ」を見てきましたが、どれも、質が高く、特に「イッツ・オンリー・ロックンロール」はUK盤を上回るレコードであることが確認できたので、「輸入メタルマザー」の使用は素晴らしい大英断だったと、思います。
(中略)
こうして考えると、やっぱり、この4枚のレコードは、ストーンズファンならば、絶対GETしておくべき盤だと思います。
この『アナログザ・ローリング・ストーンズ』の中でも触れられていますが、どうしてもストーンズの本国であるUK盤が基本となり、価格が高騰しています。
ただ日本盤でも現地のエンジニアがカッティングをしたメタルマザーを使っているということで、これからオーディオをグレードアップさせても楽しめるのではないかと考えています。
まとめ
Amazonでの評価はいまいちですが、個人的にはとても気に入った本です。
レコードの世界は奥が深く、製造工程を考察しだすと抜けられなくなるような気がしています。
音質についても厳密に触れられているわけではないですが、ぼくのような初心者にとってストーンズのレコードを集める際の指針になりえる本だと思いました。
気になった方はぜひチェックしてみてください。