アナログレコードを聴きはじめて半年。
最初は右も左も分からない状態でしたが、オールイン型のプレイヤーを買ったことで一気に問題は解決しました。
それからは日々、自分の好きなアーティストのレコードを楽しんでいます。
アナログレコードは敷居が高いと思いがちですが、意外なほど簡単に入門することができます。
Contents
アナログレコードを聴くのは難しい?
最近アナログレコードがブームだとよく聴きます。
レコードの生産が伸びたり、若者の間でブームになったりというニュースを聴くことも増えてきました。

レコード世代の人は問題ないですが、CDや配信世代の人にとって、アナログレコードって興味はあるけど難しそうっていうイメージがあるかもしれません。
というぼく自身も興味がありながらずっと二の足を踏んでいたのでよくわかります。
でも、実はアナログレコードを聴く・楽しむのはすごく簡単なのです!
一台あればOKというプレイヤーもありますし、レコード時代もAmazonなどで簡単に購入できます。
アナログレコードを聴き始めると音楽を楽しむ幅がグッと広がります。
この記事ではアナログレコードの魅力について語っていきたいと思います。
『はじめてのレコード』はレコードの世界を入りたい人にとって、最高の入門書です。
アナログレコードの魅力1 音がとてもいい!
レコードの魅力はなんといってもその”音”。
CDが出て、配信が出て、ハイレゾが出ていますが、レコードって聴いているとすごくいい音だな〜と思うことが多いんですよ。
よくデジタル音源は収録できるサウンド域が決まっているけれども、アナログレコードは物理的に溝に音を刻んでいるので人間が認識できる以上の音域を記録しているので心地よく感じるという説も聴いたことがあります。

真偽のほどはわかりませんが、ギターなどの楽器で生演奏で感情を揺さぶられるのは人間の心地よく感じるという部分を刺激しているから、というのもあります。
難しいことは抜きにしても、レコードの音は暖かみがあっていい感じ!なのです。
こういったことを楽しむのに高価なレコードを買う必要は必ずしもなくて、日本盤のレコードでもいい音を鳴らす盤はたくさんあります。
洋楽だとアーティストの出身地で生産された盤は音がいいとされていて、特にイギリスとアメリカですね。
ぼく自身もレッドツェッペリンのファーストアルバムの初期プレスを聴いたことがありますが、膜を一枚取ったようなクリアなサウンドでとても迫力がありました。
もし、レコードにハマって好きなアーティストに音のいい盤があることがわかったら探してみるのも面白いですね。
アナログレコードの魅力2 集めるのが楽しい
アナログレコードには集める楽しさがあります。

ボックスセットの豪華さもアナログならでは
ぼくはApple Musicを愛用していますが、配信サービスだと「集める」ということが事実上できないんですよね。
その点、アナログレコードはまずアイテムとしての大きさがあり、過去に膨大な量のレコードがリリースされているので、これまでのストックがものすごい量あるわけです。
そして、世界各地でいろいろな種類のレコードがあるので集める楽しみがたくさんあります。
たとえばビートルズの本国はイギリスですが、イギリス盤はもちろん、アメリカ盤、日本盤と各国盤が発売されています。

いまでは考えられないことですが、アルバムの内容を国ごとの好みやヒット曲に合わせて編集しなおして発売している例もあります。
場合によってはミックスが違ったり、曲の別バージョンが収録されていることもあります。
ジャケットも国ごとに違ったりして面白い部分です。
と、ここまでいきなり念頭に入れるのは大変ですが、いろいろな集める楽しみがあることはわかっていただけたかと思います。
レコードは昔のアーティストだけの分しかないということはなくて、現役の人気アーティストもレコードをリリースしている人が多いです。
テイラー・スウィフトとか、ファレル・ウィリアムスとか、名前をあげるのもキリがないほどです。
その理由としては、最近のアナログレコードでレコードに対する需要が増えていること、レコードのサウンドが好きな人が増えていること、後述しますがジャケットが大きくアイテムとしての価値があることが挙げられます。
最近のアーティストのレコードの場合、アルバムの内容と同じCDや音源をダウンロードできるコードが入っていることも多く、アナログレコードを買えば車やスマホでも音楽を楽しむことができますよ。
アナログレコードの魅力3 ジャケットが大きくて楽しい
ジャケットを楽しめることもアナログレコードの大きな魅力です。

おしゃれなカフェに行くとLPレコードがディスプレイされていることがありますが、自宅でもそういうことができます。
何よりLPレコードの場合、そのジャケットの大きさは圧倒的!
CDはジャケットが小さいし、スマホで聴くときはそもそもディスプレイできないですが、レコードなら見ているだけでも楽しいですよ。
有名アーティストならジャケットデザインも有名デザイナーが手がけていることもあり、それ単体でアートとして成立するくらいです。
名盤と呼ばれる作品はジャケットだけでも迫力がありますよ。
いまより昔のレコードジャケットは、現在と感覚が違っていて中古レコード店に行くと意外な掘り出し物が見つかるかもしれません。
日本盤だけの特徴として「帯」があります。CDでも付いているのでご存知のかたも多いでしょう。
「帯」のコピーは独特の雰囲気があって、見ていると面白いです。日本盤のレコードは世界のレコードコレクターにも人気があって「Japanese obi」として知られています。
アナログレコードの魅力4 レコードを「掘る」のが楽しい
集める楽しみの部分とも共通しますが、レコードは「掘る」のが楽しいです。

たくさんのレコードの中から自分好みの1枚を探すのが楽しい。
どういうことでしょう?
「掘る」とは、中古レコード店などでレコードを発掘するように探すこと。
レコードは通常収納箱に入れて店頭に並んでいます。
ジャンルや年代によって分かれているわけですが、たくさんのレコードがあるのでぱっと見ですぐに探すことはできません。
そんなときは1枚1枚確認しながらすばやくレコードを探すことになります。
これを「掘る」、または英語をもじって「ディグる」ともいいます。
これが楽しい!
予想外の出会いや長いこと探していたアルバムが見つかったりしたときの喜びはほかのことでは代えがたいほどです。
レコード大市のようなイベントに行くとベテランコレクターがすごいテクニックを駆使しながら高速で「掘って」いて、圧巻です。
アナログレコードの魅力5 好きなアーティストのルーツ探しが楽しい。
これは魅力4で挙げたレコードを「掘る」ということにもつながりますが、アナログレコードでは好きなアーティストのルーツとなるミュージシャン、アルバムをたどって行くのがすごく楽しいです。

たとえば、イギリスのバンドOASISはBeatlesの影響を受けていることで有名です。
それでBeatlesを聴いてみて、なるほどこういうところから発想しているのかとより好きなバンドへの理解を深めることができるのです。
さらにBeatlesのルーツが気になれば、チャック・ベリーやエルビス・プレスリー、そのほかアメリカのミュージシャンをたどっていく。
こういう風にどんどんレコードを媒体に昔にさかのぼっていくことで音楽に詳しくなることができるのです。
たとえば、クラシックであれば、好きな曲のお気に入りの演奏を見つけたりということもできるし、ロック・ポップスならカバー曲の原曲を探してみるのも楽しいですね。
こういう風に「縦」に音楽を楽しむことができれば、グッとジャンルが広がります。
また、アーティスト同士が個人的に友人だったりという関係からセッションに参加したり、曲を提供したりということもありますから横のつながりを楽しむことが出来ます。
これらをアナログレコードのLP大のジャケットで、当時の解説を読みながら知ることができるので、音楽を聴く楽しむが広がるのです。
ルーツをたどるっていうことの楽しさ:ただブルースをやりたいだけ。
音楽視聴に適したメディア
アナログが音がいいのはもちろんですが、レコードという構造上片面が終わると一旦音楽が終わり面をひっくり返す必要があります。
現代では面倒とも感じつ瞬間かもしれませんが、これがいいリセットになるんですよね。
特に昔のアルバムはA面、B面という区切りがあって、それぞれで構成が違ったりします。
A面、B面の最初や、最後の曲もCDで聴くと「なんでこの曲順?」という流れもアナログだとよくわかります。
人間の集中力ってそんなに長持ちするものでもないので、「聴く」ってことにフォーカスするとレコードの「面」ってすごくちょうどいいのです。
アナログって入って5曲でしょ?明確に記憶してるじゃないですか?「B面の2曲目のあの曲」と言った風に。LPっていうのは、すっごく理想的なメディアで、片面20分前後のプレイングタイムじゃないですか?それをひっくり返すという作業によって、精神的なリセットになる。片面4~5曲の中での起承転結、ドラマがある。だからレコードメディアってあれだけ大きくなれたんですよ。それをCDっていう一方通行のメディアにしちゃったので、構成美とかは望むべくもないですよ。引用:【HMVインタビュー】 山下達郎 『OPUS ~ALL TIME BEST 1975-2012~』|HMV&BOOKS onlineニュース
おすすめのレコードプレイヤー
レコードを聴こうと思ったときに最初の関門になるのはなんといっても、いろいろ機材を揃えるのが必要ということでしょう。
とりあえず、レコード本体はのぞくとして、
・レコードプレイヤー
・アンプ(フォノ内蔵)
・スピーカー
が必要となります。
これらは一つひとつは安いラインのものを購入するとしてまとめて買うと結構な値段になるもの。
本格的にハマるかわからないのにそんなに機材を揃えられない!という声も理解できます。
ちょっと聴きたいだけなのに高価な機材は買えないですよね。
そういうときにおすすめなのがオールイン型のプレイヤー。

これ1台あればすぐにアナログレコードを聴くことができるので便利!
これだと先ほど書いた機材が一体になっているので、これだけ購入すればOK!の初心者に最適なプレイヤーなのです。
各社からこの種のプレイヤーは発売されていますが、ぼくが前に使っていた&おすすめなのは、ION Audioのarchive LPです。
1万円以下で購入できるという値段の安さもあり、届いてすぐレコードを聴くことができます。
コスパ抜群のレコードプレーヤーでアナログレコードを聴こう!気軽に聴けるので、おすすめ!【ION Audio Archive LP】
それでいて、レコードの片面を最後まで聴いたときに自動で止まるオートストップ機能、LPやシングル盤などレコードの各種回転数にも切り替え対応している、など初心者に最適なのです。
そしてパソコンでの音源の取り込みも可能。気軽にレコードの”音”を外に持ち出すことができます。
価格の安いプレイヤーには珍しく交換用の針も販売しているのが嬉しいところ。長く使うことが可能です。
ぼくの使っているプレイヤー&グッズ
ぼくは現在、archive LPからステップアップしようと思って、パイオニアのプレイヤー(ターンテーブル)を使っています。

【PioneerDJ】新しくパイオニアのレコードプレーヤーを導入!【PLX-500】
アンプやスピーカーを買う必要があったので、ちょっとした出費でしたがとても満足しています。
レコードを買い集めていくと収納が問題になりますよね。
先ほど、ジャケットの大きさが魅力だと書きましたが、それは逆に収納の場所を取るということ。
そういうときには専用のレコードラックを買うといいでしょう。
ぼくが使っているのはレコード販売で有名なディスクユニオンの発売しているモデル。
もちろん、これでなければいけないということはありません。大きさの目安としてはこれくらいのものを買えばいいということですね。
収納さえできれば、段ボールなどにしまっておくのもいいですよ。
まとめ
最近レコードのことをよく聴くし、好きなアーティストがレコードをリリースしているので興味を持っているという人は多いのではないでしょうか。
今回紹介したオールイン型のプレイヤーを使えば、製品が届いたその日からレコードを楽しむことができます。
自分の好きなアーティストのルーツとなるレコードを探してみるのも楽しいですよ。
よほどのレア盤でなければ比較的安くアナログレコードを楽しむことができるので、ぜひレコードを楽しんでください。すごく面白い世界ですよ!!
photo credit: TimMurphyPhotography DSC_3260 via photopin (license)
今回紹介した製品。
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