フルトヴェングラーが戦中にベルリンフィルを指揮した音源を入手しました。
第二次大戦中のフルトヴェングラー
引き続き、クラシックモードを堪能していますが、愛読しているブログの影響でレジェンド指揮者、フルトヴェングラーを愛聴しています。
と言ってもまだ2枚しかCDを持っていないのですが、その素晴らしさにシビれています。
最近手に入れて良かったのは、フルトヴェングラーが第二次世界大戦中、ベルリンフィルを指揮したベートーヴェンの交響曲第9番。

音楽評論家吉田秀和氏はフルトヴェングラーについて次のように言っています。
濃厚な官能性と、高い精神性と、その両方が一つに溶け合った魅力でもって、聴き手を強烈な陶酔にまきこんだ
さて、今回購入したCDですが、1942年というまさに戦争が激化しつつある時代。
(フルトヴェングラーはノンポリがゆえにドイツ国内に留まった。それゆえナチス協力者として裁判になるが無罪)
クラシックは門外漢でブログに書いてあるからこの演奏を聴いた程度のファンですが、このCDには感動しました。
“フルトヴェングラーの芸術の頂点は大戦下にあった”という声は高い。それはそうだろう、敗戦の色が濃厚となり、昼夜を問わず爆撃が降り注ぐベルリン、そんな死と向き合った緊迫した状況の中で、そこにとどまり音楽を演奏し続けることにのみ生きる価値を見出した人間の演奏なのだから。
銀盤クローズアップ
このCDは、大戦後、ソ連によって持ち出されたテープを元に作られたレコードがマスターになっています。
そのため針音が結構聴こえますが、この素晴らしい演奏の前にはまったく気になりません。
レコードが元になっているからか、つなぎ目もありますし、純粋な音質という面ではこれに勝るクラシックのCDは多いのでしょう。
でも、すべてが溶け合い、一体となって迫ってくるオーケストラの迫力は格別なものがあります。
特にティンパニの連打の迫力が格別!
きちんと残響音というかホールの“鳴り”も感じることができます。
おわりに
いや、クラシックを聴くというのはロックを聴くのとはまた違った“喜び”がありますね。
普通に手に入るフルトヴェングラーの第9でもこの喜びが味わえると思うのでぜひ聴いてみてください。